金融事故とは?
クレジットヒストリーについて
説明した中で、金融の世界で何よりも
一番大切な事は兎にも角にも、
「借りたお金は期限内に返す」
だと書きました。
それでは、もしもお金を期限内に
返済出来なかった場合、
具体的にどのようになるのでしょうか?
ある人がクレジットカードの返済を
滞納してしまった場合、
それが信用情報の履歴として、
ある一定の期間残る事になります。
信用情報機関の1つ、CICにおいては、
毎月の返済状況が24ヶ月間に渡って
下記の記号で記録されています。
$:当月の請求額またはそれ以上が入金
P:当月の請求額の一部が入金
A:顧客の事情で入金されていない
ー:当月の請求も入金もない
記号のうち、「$」と「ー」は正常ですが、
「P」や「A」は返済に問題が
あった事となります。
支払履歴の例を見てみましょう。
左が直近の返済月で、右に向かって
1ヵ月ずつ遡って記録されます。
(正常な返済パターン)
0123456789012345
$$$$$$$$$ー$$$$$$
67890123
ー$$$ーー$$
(何回か返済が遅れているパターン)
0123456789012345
$$AA$A$AA$$A$$$$
67890123
$$A$$$$$
「P」や「A」が履歴に残っているだけでも、
クレジットカードや信販会社の審査に
影響を及ぼす事となります。
また、その中でも特に、
「A」が3回連続した場合、
CICでは「異動」と登録されます。
これが「金融事故」と呼ばれるものです。
一般的に「ブラック」というものの
規定はありませんが、
金融事故を起こすと、
所謂「ブラック」という事になり、
その人はその異動情報が掲載されて
いる限り、クレジットカードや
信販会社の審査を通過する事は
非常に難しくなります。
ちなみにこのようなクレジット情報
の保存期間はCICでは
『契約期間中および取引終了日から5年間』
とされています。
もちろん、これ以外にも、各金融機関
の独自データベースで
管理している信用情報は当然ながらあります。
これらは、ほぼ半永久的に残ると
思ったほうが良いですね。